命を預かる

みなさまに普通の日常生活を、普通に過ごしてもらいたい。

ただそれだけのことがとても小さなことだけど、とても計り知れないことなんだと思います。

戦争という時代に翻弄され、住むところを奪われ、食べるものも無く、生きるか死ぬかの日々を乗り越え、今の日本を作り上げてきた世代のみなさま、今までたくさんの苦労を重ね豊かな時代を迎えることができた今になって体が思うように動かない、痛みや苦しみを抱えて毎朝どこかが痛い、辛くて今日はどうやって過ごそうか、それなら早くお迎えが来てほしいなんて切ないことをよく聞かされます。

きっと体がなんともなければそんな言葉は出てこないでしょう、いかに思うようにやりたいことができる体で毎日を過ごすか、その人にとっての命の意味が違ってきます。

一心同体、体が辛い人は心まで辛くなっているように思われます。体が元気に動けるなら、今よりもっと心も軽く明るくいられることでしょう。同じ生きる命です。私たち治療家、セラピストはこのような意味での命を預かっているつもりで患者さまに向き合っています。